vol.17 忘れてない?戸建ての駐車場の配置や広さは暮らしに大きく影響する!
注文住宅のイロハ
戸建住宅を建てる際、駐車スペースをどれだけ確保するかによって将来的な生活スタイルも大きく変化する可能性があります。家の2階部分の直下に設計し、土地いっぱいを住居としたり、ビルトインガレージにしたりとさまざまな方法が考えられるため、駐車場の設計は戸建住宅を建てる際に忘れてはいけない重要なポイントです。そこで今回は、戸建ての駐車場の広さの基準や配置についてご紹介します。
駐車場に必要な広さの基準
敷地内に駐車場をつくることで駐車料金を削減できることは、戸建住宅を建てることのメリットの一つです。しかし車の台数が現状すでに2台以上ある、もしくは将来的に子どもが車を購入するかもしれないなど、これから数十年とそこで暮らしていくことを十分に考慮した設計をするようにしましょう。
駐車場における1台あたりに必要なスペース目安は 幅2.5m×長さ5mで、都心の一般的なコインパーキングの広さがこの大きさです。 車路幅(駐車場を出入りする経路幅)は5mが一般的です。 もちろんそこに駐車する車が軽、ワンボックス、大型車の場合はそれに応じたスペースが必要になります。 また、壁面側はドアの開閉幅を考慮して広さを計画しましょう。
もし敷地に余裕があれば、ドアの開閉や大型車でも楽に出し入れできる、幅3m×長さ5.5mを確保できると更に安心です。敷地に余裕がなければ、玄関アプローチや庭スペースの一部を駐車場と兼用させるなど、アイディア次第で問題が解消できることもあります。
さらに、駐車場自体のスペースに余裕があっても、駐車場の前に電柱や標識があれば、場所によって何度も切り返しをしないと出し入れができないこともあります。駐車場を計画する場合は、実際の敷地にある既存の電柱や工作物の位置と、駐車場の位置関係を正確に確認しておきましょう。
駐車場ゲート、カーポート、箱型ガレージを設置する場合の注意点
戸建て住宅での駐車場の広さでもう一つ考えなくてはならないのが、駐車場ゲートやカーポート屋根、箱型のガレージを設置する場合です。これらの設置を考える場合は、駐車場スペースに柱や壁の設置&可動スペースをプラスした広さを確保しなくてはなりません。設置スペースは地上から見える部分だけでなく、柱や壁を自立させるための基礎が打設できることも条件に入ります。なるべく早い段階で建築会社に設置の相談をすると良いでしょう。
さらに、カーポート屋根や箱型ガレージを設置する場合は、もう一つ気をつけなければならない点があります。それは法律面(建築基準法・都市計画法)です。建築基準法2条に定められた建築物の定義である「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱もしくは壁を有するもの」に当てはまるため、住宅建築同様、建築確認申請を役所に提出しなくてはなりません。その際に建物同様、建蔽率、容積率、採光などのチェック項目を満たさない場合は、建築許可がおりない場合もありますので、十分な注意が必要です。
駐車場はコンクリート?芝?砂利?種類や注意点
最後に駐車場の路面仕上げはコンクリートにするか、それとも別の素材にするかについてです。駐車場の敷地の素材について、それほど強く意識されるかたは少ないのではないでしょうか。しかし実際には家を建てる際はもちろん、後々のメンテンナンスでも重要なポイントになる部分です。
基本的にコンクリートを使えば使うほど、工事費用は高くなります。そこでこの費用を節約するために駐車場を砂利にしたとします。すると車の出し入れの際に砂利が後ろに飛び散り、家や窓に傷がついてしまう、タイヤに巻き込まれた砂利が道路に散乱するといったことが起こり得ます。
工事費用を節約しつつ、車や家に負担をかけない素材として、利用されることが多いのが芝です。もちろん全面芝にすると張り替えのコストもかかるので、タイヤが通らない中央部分(車体下)を芝にするなどして、コンクリートの使用量を減らすことでコストは下げられ、見た目もオシャレに仕上がるでしょう。
コンクリートにスリットを入れると、経年劣化によるひび割れ防止になったり、芝が入ることで車の下からの熱放電が少なくなり、その分車にかかる負担も軽減されます。そして車がない時にはコンクリートからの反射熱が家に当たる量も軽減されるなど、非常にメリットがあります。
まとめ
せっかくの新居も車の出し入れでストレスを抱えたくはないですよね。だからといって駐車場のスペースを取り過ぎてしまえば、建物スペースを圧迫しかねません。家と駐車場、そのバランスを上手く取る設計が快適に暮らすための重要なポイントです。もし横浜、町田エリアで注文住宅をご検討中で駐車場の設計にお悩みの方は、ぜひ一度「マルビシ」までお気軽にお問い合わせ下さい。