ワンランク上の暮らしを
2019.02.02
vol.48 「建替え」or「リフォーム」どっち?選び方の基本と決めるために必要なこと
建替えとリフォーム、どちらにすればいいのかを決めるには、まず建替えとリフォームの根本的な違いを知っておきましょう。
●建替えとは?
今建っている家を全て解体し、現行の建築基準法に合わせて新たに家をつくることを指します。全体的に家の老朽化が激しい場合や、二世帯住宅にしたいといった建物の躯体に大きく手を加える場合には、建替えを行うケースが多いでしょう。
ただし、敷地の条件が現在の建築基準法に合っているのか注意する必要があります。たとえば、現行の建築基準法では、幅4m以上の道路に土地が2m以上接していない場合は原則として建替えを行うことはできません。これは主に緊急車両(消防車など)が進入できない為です。ほかにもいくつかの制約があるため、建替えを希望する場合にはまず市役所や建築会社に相談するようにしましょう。
●リフォームとは?
簡単な工事であれば行政に申請の必要もなく、専門業者ではなくても施工が可能ですが、大規模なリフォームになると行政への建築確認申請が必要で、施工も建設業の認可をもつ建築業者で行わなければなりません。リフォームは、建替えに比べ工事の幅が広いのが特徴です。たとえば内装の壁を張り替える、浴槽や洗面台を新しいものに交換するのもリフォームですし、建替えとほとんど変わらない大規模工事でも、完全に解体せず、基礎を残した状態で行えばそれはリフォームと呼ばれます。
建替えとリフォーム、それぞれのメリットデメリット
●建替えのメリットデメリット
デメリットとしては、解体、新築となるため工期が長くなることと、現行の建築基準法に合わせて建物規模を縮小しなければならない場合がある、仮住いへの転居・引っ越し費用などが必要といったことが挙げられます。建替えのメリットは、以前の住居を完全に解体してしまい、新たにプランニングから行うため、自由な間取りがつくれる、断熱・耐震などリフォームではかえって高額になるような基礎や躯体の高性能化が図れて、建物自体の寿命も延びることもメリットと言えるでしょう。
●リフォームのメリットデメリット
デメリットは、簡単な間取りや内装の変更、設備の交換などであればまったく問題ありませんが、躯体の高性能化はかえって新築並の費用がかかってしまったり、補強の為に壁が厚くなって室内が狭くなったりと、色々と調整が必要になります。また、軽微なリフォームを繰り返した後に構造自体やインフラ(水道管等)の老朽化が進み、その後すぐに大規模修繕が必要になるなど、かえってコストがかかってしまうこともあり得ます。建物の築年数(寿命)とリフォームにかける費用はつり合いがとれているか、数年後にはどんなリフォームが必要になるかなどを総合的に判断して、計画的にリフォームを進めることが重要なポイントです。リフォームの規模によりますが、建替えと比較して施工期間が短いことと、リビングや浴室など、工事が家の一部分だけであれば転居を伴わない分の費用が抑えられるというメリットがあります。
建替えとリフォームの判断は土地の条件を確認することが先決
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